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天然砥石雑論

京都天然砥石下書き

京都天然仕上砥石サイズ規格・価格

砥石は、単位 甲(こうり)が山により決まった額面を示し、ひと甲あたり何個だということをそのままサイズ呼称として起用してきました。
数が少ないほど大きな石であると分かります。


呼称(ひと甲 当りの本数) 格付け
原石・24型長尺   - -
24型 (尺長/Shakunaga/)   210㎜ 78㎜
30型   205㎜ 75㎜
40型   205㎜角落有 75㎜角落有
60型   195㎜ 70㎜
80型   180㎜ 63㎜
100型   160㎜ 58㎜
昆布砥   - -
レザー   136㎜ 82㎜
  - -
鎌砥   - -

 

 

参考価格

呼称(ひと甲 当りの本数) ひと甲あたりの価格の掛け率(本山で90万) 実勢価格
原石・24型長尺 算定外 -
24型 (尺長/Shakunaga/) 100% ¥37,500
30型 ¥30,000
40型 ¥22,500
60型 80% ¥12,000
80型 60% ¥6,750
100型 50% ¥4,500
昆布砥 算定外 ¥10,000
レザー ¥4,000
¥3,000
鎌砥 ¥2,000


例えば ひと甲 30万だとしますと 30型一本一万円となります。 
同様に60型ですと、30万X80%÷60=4,000円ですね。
上は、掛け率が100%になることがあります。
100型は9,000円、80型は6750円÷0.6=11,250円、同様に60型で15,000円

こうやって見てみますと、60型から上が急に高額になってしまうことが確認できます。
60型で 辛抱できれば、力ある石を良い価格で購入できるチャンス。

 

針【hari】 飛び金ともいい当たる。しばしば刃こぼれとなる。乱立して現れることが多く、この層は叩き割る以外道はなし。
石粒【butsu】 ぶつと読む。読んで字の如く、石が出る。必ず刃こぼれし最悪。ポンチで飛ばすこと。

【suji】

生筋
【ikisuji】

金筋
【kanesuji】

主に黄鉄鉱が多く入った 線状の模様で、そこだけ膨れ当たる。
引掛かる研ぎ感で嫌われる。しばしば刃欠けする。筋だけ溝入れして使えば問題ないが、美観と手間が惜しい人は見送り。筋の本数で著しく価格が落ちる
死筋
【shinisuji】

【ke】
安全無比な線状の模様の代表。当たることすらなく、研ぎ感にも差し障りなく、あとは美観だけの問題。
筋の生き死にだけは研いで見ないと分からない。
焼け【yake】 茶褐色で周りより硬質であることが多い。余りに濃いと当たる。(引掛かる)
環巻【kan】 かんと読む。木目状に何層も出ており、色も様々。余りに濃いと当たるが、適度なものは何の差障りもない。
皮・肌 【kawa・hada】 原石のふちについている。 茶色や黒色のもので、付けともいう。肌は、板面に沿って出来る褐色で、本山には必ず付けて置くことが、本物の証明。これらで鉱脈や層の検討が付くらしい。偽ることの出来ない産地証明書代わりとなるもので、着色や六面挽き上げは、論外。
本石 【Honishi】 研磨力あり、硬度全般、掘削コスト大=高価、筋多し、しかし実用向き。案内させていただく石は全て本石。
合い石 【aiishi】 一気に堆積して出来上がったため、積層様の方向性に乏しく研磨力なし、中~軟多い、廉価で筋なし美品多し、故 法外価格で売る者在り。見た目は大きくて分厚いため。散財留意すべし。綺麗なバラには棘有。
間府【mabu】 坑道の入り口のこと。通常一つの山に複数開いている。
中山の場合は主にで高度の高い順に(車口)桜・おおまく・北中山・泉・と呼ばれる。
おおまくと同じ高さで、長刀坂で対峙する形で北の反対側から中山系統では最も古い歴史を持つ猪尻の間府があるが埋没。
風が入る 【kazegahairu】 鉱脈に亀裂や水が流れ込むと、風化作用と酸化作用などにより、色が付いたり 柔らかになったりする。これを風が入ると呼ぶ。
各山に必ずといってよいほどあり、赤ピンはその典型。
菖蒲谷東部には良く風が入っているものがあり、内曇発祥とされる。

 下のほうの層でも風が入りますと、甘くなったり、発色する。

地を挽く【jiwohiku】 比較的柔らかな、地金部分に砥石が刺さると思われ、地金・砥石面共に傷だらけになります。
東物(梅が畑)の正本山の石に良く見られ、原石を開ける事無く厚さを優先した層に習った取り方をしなかったり、横桟で取った場合このような結果になります。
妙に厚い石には気をつけるべき。
つる【tsuru】 鉱脈のこと。斜めに立って並ぶことが多く、水平近くへ寝れば新田のように二方向にヘキ開性を持つ。
断層を挟むと、ツルが途切れ飛び、信じがたいことながら天井巣板が、敷巣板(本巣板)より下に出てくることもある。
  • 京都の愛宕のお山を中心に 鉱山が点在しているのですが、石職さんの二酸化珪素系塵肺への健康リスクへの懸念と大工職人が抱く石への執着の忘却などにより 採算性があわず閉山となったお山も多くあります。

  • 露天堀もあるなか 多くはほぼ水平に200m以上掘ると聞きますが、水平だけにかなり水没と落盤が怖いらしく 後継者の為にと、奥に赴く職人は お年寄りから順番に並ぶらしいです。
  • 砥石本層は、熱変性を受けた出来た最も若い天上巣板と敷巣板(本巣板)の層に挟まれており、この中にいろいろな層の色物を擁します。赤・黄・緑・紫・うす青・灰といったものが取れます。

    お山によって硬さの傾向は出ますが層の深さによっても硬さやキメはまったく異なります。
    よろしくお願いします