スウェーデン鋼鑿第二弾。今度は、鍛説・鍛造別誂え品。
鋼の出所は、察しが付くと思います。
時を経ると共にわずかに鋼側に反ってくる場合があります。
スウェーデン鋼特有の特性で、硬度が少し上がってかさが減る為に起こるのです。
独特の砥石載りよろしさというか、しっとりした研ぎ味に伴う艶切れと、刃先が白く見えるような磨耗度合いでも不思議と軽い切れ味を永く持続させる、謎多き鋼でもあります。
物づくりに関しては、各分野に特に抜き身でた職人さんが執り行ってます。研磨は特に日本一といわれるほどの腕前の方のもの。よくよく知られた銘の刃物の研磨をよくよくこなされております。
差鑿は裏隙方向に対し直交で押してあり、非常に美しく僅かな裏だしで金盤に即かかります。
日々のお仕事で色々試しましたので、記事参照ください。
- 出会いと伊予砥コメドさんと常三郎さんの二回研磨金盤のみで鏡面裏押し
- 反して分業化と専業化の過浸透に関して想う事
銘は、嬉しい方向での予想外の出来事の連続で、「スウェーデン鋼ですが何か?」の『な+』です。きる所がないので、無印で。
敷居溝とか、虹梁袖突き、シャクジョウ彫物など用途はやや限定的ですが、あると頼りになる鑿です。
建具絡みなら6分以下。彫刻もの絡みで幅広を狙ってみてください。
English
銘切[character curve]: 不可[impossible]
鋼種[steel materials]: スウェーデン鋼[Swedish steel]
地金[laminated irons]: 極軟鉄[soft iron]
刃丈[blade length]: 60mm[2.35"]
総丈[overall]: 300mm