さゞれ銘砥(株)[330mate.com]

明治22年創業 伝統工芸士 四代目カネ駒こと　永尾元祐 さんの特別誂え作品。

黒い身のほうにつきまして、3.2-3.5mmくらいの厚さで、分厚くなってます。
ほとんどの肥後の守は、あらかじめ鋼と地金を、三層に貼り合わさった材料をそのまま熱処理して製品としておりますが、このたびは、赤めている間の身に鍛造を施したものに刃をつけますので、地金と鋼の境界線が若干揺れてます。

磨きは、一般の青の割り込みと同じ工程による身が入ってます。約3.0mm前後です。
画像左がちょっと厚い黒い肌のものになります。

黒の材料は、特別誂えの分厚いものから鍛造しますので、肥後守らしからぬ重量感もあり、なかなか迫力あります3.2-3.5mmくらい。
鞘は手作りの縦折で真鍮のL（100mmさや）になります。
使うとカシメがゆるくなってきたり、好みの硬さでない場合は、金床の上でリベットを叩いて調整します。
縦折の構造上、刃の出し入れにコツが要るように感じます。出し初めが妙に渋かったりです。
現行の、樋型断面の鞘になる前の大昔の型ですので、色々不便は感じますが、赴き一杯です！
復刻版ということで。

鍛造の動の世界を映しこんだ、火造りしっぱなしの鍛造肌に焼きいれを施したままの黒焼きの趣き深い仕上げとなります。
鍛造面には、研磨修正等が施されない、一発仕事！！　
「鉄は赤いうちに打て」と言う諺にもあるように、手早く丁寧な技を垣間見ることが出来るでしょう。
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